カンボジアインターンシップツーリズム~1日目~

2014年1月20日

●カシューナッツ加工体験

オクルカエ村では、カシューナッツの加工体験ができます。
この村にはカシューの木がたくさん生えていますが、これまでカシューの実や種(これが加工されてカシューナッツになります)は技術力不足により村の中では加工できず、全てタイやベトナムなど海外から来るバイヤーに売っていました。
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カシューの木

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カシューの実

そこで2年前、CWAはこの村で、カシューナッツの加工プロジェクトを村の人たちと協働で始めました。
自分たちでカシューナッツを加工して付加価値を付けて売れば、殻付のまま売るよりも高い収益をあげられ、それが最終的にはコミュニティの持続的な仕事づくりとなり、若者が単純な労働者として村外に出て行ってしまうことの歯止めになります。
また、世界遺産登録向けて活動中のサンボープレイクック遺跡を見に訪れる観光客が増えたとき、見どころの一つとして生かすことができます。
このカシューナッツを通した村との協働も今年で3年目になりますが、今では6種類以上の味付きカシューナッツを商品開発したり、オクルカエ村にあるCWA運営のカフェや、つながりのある日本の消費者の方に少しずつ販売したりできるまでになりました。

●カシューナッツの薄皮むき

1日目には、カシューナッツの薄皮むき体験をしました。
私たちが普段見かけるカシューナッツは白くて勾玉のような形のものが一般的ですが、実はカシューナッツもピーナッツのように薄皮が付いています。
この薄皮はとても渋く、商品にするためにはこの薄皮も取らなくてはいけません。
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薄皮の付いたカシューナッツ

ピーナッツのように簡単にはむけず、スプーンの柄や手を使って丁寧にとり、仕上げに歯ブラシできれいにしていきます。
なかなか細かい作業で力の入れ方を間違えるとカシューナッツが割れてしまうので慎重に進めます。
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コツが要るのでやや難しい作業ですが、楽しくもあり夢中になれます。
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現地スタッフのチャンニンさんは目の前で手早く、きれいに薄皮を取っていきます。
さすが村で一番加工に関わっているだけあって、圧倒的なスピードです。
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●湖・浄水場

午後からは少し村を離れて散歩をします。
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オクルカエ村から歩いて5分ほどの所には、大きな湖があります。
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湖には浮稲が残っていたり、魚取り用の仕掛けがあったり、村の生活と結びついています。
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湖のふもとの木には、葉っぱでできたアリの巣がありました。
近づくと大きな赤いアリが足を噛んできます(しかも、結構痛いです)。
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ちなみに、湖を見ていたら何故か村長の犬のタオ(クメール語で「ライオン」)と、子分のような犬がやって来ました。
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湖のすぐそばには、村の小さな浄水場があります。
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ここで作られた水は専用のボトルに入れられ、付近の村15か所以上で使われています。
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こうして、この地域の人たちは、自分たちで飲む水を自分たちでまかなっているのです。

●小学校

村から歩いて20分くらいの所には、周辺の子どもたちが通う小学校があります。
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訪問したのは日曜日で授業はありませんでしたが、子どもたちが遊んでいました。
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教室の中には所狭しと、机いすが並んでいました。
授業もきっとにぎやかでしょう。
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こちらは図書館で、比較的新しく建てられたようです。
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小学校と言うと懐かしい響きがありますが、国が違うとまた新鮮に見えます。

●カシューナッツのスチーム

散歩から帰ってきたら、もうすっかり夕方になっていました。
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今日は最後にもう一つ、体験をします。
カシューナッツは、たいへん固い殻に覆われているので、割りやすくするためにスチーム(蒸す)をします。
オクルカエ村には電気もガスもないので、スチームをするときはかまどで火を焚き、大型の圧力釜を使います。
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圧力釜の下の方に水を、上の方にカシューを入れ、あとはひたすら火で炊きます。
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水が沸騰した後、35分間スチームします。

この待ち時間を利用して、晩御飯も作ってしまいます。
今日の晩御飯はナマズのような魚の焼き魚です。
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スチームの圧力釜は時間が来たら火から離し、釜の中の蒸気を抜きます。
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この蒸気抜きの作業はなかなか迫力があります。
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蒸気が抜けたら、やけどに気を付けながら蓋を開け、カシューを別のかごに移します。
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この作業を3,4回繰り返してこの日の作業は終わりです。

夜には、村の人と語り合ったり、CWAメンバーが開催している村の子どもたちのための英語教室に参加したり、満点の夜空を眺めたりしてゆっくり休みましょう。


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