日立金属株式会社 様、株式会社日立金属安来製作所 様、Go-YEN.netしまね 様

2013年10月29日 Posted in Special Thanks!

 カシューナッツはハンマーでも割れない固い殻でおおわれていて、大まかな工程は蒸す、殻を割る、乾燥させる、薄皮を剥くというものです。
 私たちはすべて村の若者やお母さんたちと一緒に加工をしていくため、各工程においてスピードアップが求められます。
 
初年度である昨年(2012年)は2トンのカシューの加工を試行錯誤しながらも何とかやりきりました。
そして今年2013年はその5倍の10トンのカシューを仕入れたため、何とか加工工程を早められないかと頭を悩ませていました。
 
問題の一つは、固い殻を割る工程の機械の替刃がすぐに変形したり、錆びてしまうということ。
そこで、ここ10年ぐらい若者の活動を応援してくださっている奥出雲多根自然博物館 館長:宇田川 和義さんに相談してみることにしました。
 
奥出雲には、"たたら製鉄"の歴史があり、天秤ふいご、鉄穴(かんな)流し法などの技術革新がなされたなど、すごい歴史があります。
実は、私たちと活動を共にする島根県の「旅館吉田屋」や「行って楽しい・迎えて嬉しい石見銀山NPO」とは国際会議を開催するなど協働したこともあり、当時仁多郡奥出雲町の地域振興課の課長さんだった宇田川さんとはそれ以来のお付き合いです。
 
宇田川さんはすぐ、替刃の精度を上げられないかと、奥出雲の技術者・経営者でいらっしゃる三澤誠さん(エヌ・イー・ワークス 代表取締役社長)をご紹介してくださいました。
 
三澤さんは"ドライ・エディブル・フラワー"(=食べられる花びら。お料理を彩ったり、アクセサリーとしても利用できるもの)などをはじめとし、面白くて地域を盛り上げるプロジェクトや商品を、全国を飛び回りながら精力的に生み出しておられるということ。初 めてお会いした時からとても意欲的に相談に乗ってくださり、三澤さんとそのご友人が加入しているモノづくりグループGO-Yen.Net(異業種モノづく りグループ現在25社)が日立金属さんを訪問し、工場長、副工場長をはじめプロジェクトに賛同して頂き、通常分析だけでもかなりの費用がかかる素材の解析 とアドバイスをご厚意でして頂きました。その技術は本来、特殊金属の解析や経年変化、品質保証や解析に用いる手法で非常に専門性の高いものだそうです。そ れをわざわざ私たちのためにしてくださったということ!
 
その後、その解析をもとにGO-Yen.Netの皆様が、精度の高い替刃サンプルを無償で作成してくださいました!
皆様のプロジェクトに対する 深いご理解とモノづくりに対する情熱によって実現したこの御縁。必ずや成功させなければ!と現在、現場では実験と検証を進めています。
 
「たたら製鉄カシューナイフ」でサクサクカシューを割る日も近い!
皆様ご協力ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします!
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